■ Renesas Technology ────────────────────────────■
- 第5話 - はたして私で勤まるの?
――新入社員、入社8ヶ月目の胸中は・・・
■ ────────────────────────────────2004/12/00 ■
2004年に入社した新入社員は、日立製作所でも、三菱電機でもなく、ルネサス テクノロジとして初めて採用された第一期生。4月末まで新入社員導入教育を受けた後、配属先と関係の深い部署でOJT研修に臨むケースもあります。最短1カ月、最長2年。今回は、海外営業に配属され、現在、工場での研修を受けている入社1年目の新入社員がその胸中を語ります。
★ 語り手★ 海外営業第一統括部 中国営業部 第二課 松原昭子
■ 平穏無事な研修生活 ■
皆さん、こんにちは。2004年4月入社の松原です。もちろん3月までは皆さんと同じく学生でした。
といっても、私の通っていたのは中国の大学。ルネサス テクノロジに入社したのも、中国とのビジネスに携わりたかったからです。念願かなって中国営業部に配属。8月から6カ月間は群馬県高崎市にある工場でOJT研修を積んでいます。
工場では営業側からの要求に応じた生産計画の作成や出荷、売上の管理などに関して研修を積んでいます。仕事は朝8時半に始まり、夕方5時に終わります。研修期間中ということもあり、今のところ残業はほとんどありません。終業後は買い物をしたり自動車教習所へ通ったり、外から見れば平穏な生活そのものです。
■ 「君たちは1カ月目にして差がついている!」 ■
けれども、最近、私は焦りにも似た気持ちを抱いています。4月に新入社員導入教育が終わった時点で、人事担当者がこんなことをいっていました。「この一ヶ月間お疲れ様でした。皆さん一人一人、いろんなスタンスで導入教育を受けてきたと思います。好奇心旺盛にいろいろな先輩に話を聞きまわった人もいれば、なんとなく導入教育を受けてきた人もいると思います。一ヶ月の間にどれだけの知識を吸収できたか。一度、自分自身に聞いてみてください。同期の間でも、既に1カ月目にして実力に差がついているかも知れませんね。」この言葉が頭から離れません。東京のオフィスにいる中国営業部の先輩たちはどんどん仕事を進めている。私の実力といえば、工場で生産計画をどうやって作るかがやっと理解できたくらい。このままでいいのだろうか、と。
この夏に同期30数人で温泉へ行く機会があり、そこでも似たような焦りを感じました。知識をどんどん吸収して、バリバリ働いて成長している同期がいる一方で、仕事の厳しさに悩んでいる同期もいました。そこに、あまり変わっていない自分自身がいる。
■ 新しいルネサスの担い手として ■
そんな思いを抱えながら、研修の合間には時折、中国営業部に立ち寄ったりもします。ここは相変わらずの忙しさで、先輩は海外へ出張したり英語や中国語で電話をしたり。何がどうなっているのか、今の自分自身と比べて、周囲のレベルはあまりに高く、歴然と差を感じます。
ただ、少しずつですが、工場という物作りの原点で研修を受けていることで以前より仕事の仕組みがわかってきた気がします。製品を作り上げるまでの知恵と工夫など、生産計画の数値では計ることの出来ない何か物作りの原点に流れるエンジニアのスピリットのようなものを垣間見る機会もあります。これから私が扱う製品は、いろいろな人の努力が具体化されたものだということ・・・。
思い悩みながらも、目の前の仕事を私なりにこなすことで、何か大切なものがつかめそうな気もしています。もちろん、まだまだ半人前の新入社員ですが、1日でも早く一人前になれるように努めようと思います。そのためにも今ある仕事をしっかりと完遂すること。これが、遠回りのようでいて結局は近道のように思える昨今です。
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松原昭子 2004年入社
少女時代から中国に興味を持ち、中国語コースのある高校へ進学後、北京大学文学部へ入学。現地でITの急速な普及に触れ、近代化を支える半導体メーカーへの就職を決意。山本文緒のファンで、全作品を読破。
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