「Renesas Starter Kits」は、マイコン開発ツールのなかで一般に“スターターキット”と呼ばれるツールの一種である。ルネサスのマイコンを初めて使うユーザーが、最も簡単かつ手軽にマイコンを評価できるように開発された。マイコンの評価に必要なハードウエアとソフトウエアが一通り揃っており、ユーザーがほかに用意するものは、パソコンだけで済んでしまう。
「Renesas Starter Kits」の内容を具体的に見ていこう。「Starter Kit」と大きく書かれた箱(写真1)を開けると、CPUボードや液晶ディスプレイモジュール、エミュレータ、CD-ROM、そして印刷されたクイックスタートガイドなどが用意されている。
これまでのスターターキットと比べた時の大きな特長は、エミュレータを用意していることと、クイックスタートガイドを添付していることだ。エミュレータは、ルネサスが開発したオンチップデバッギングエミュレータ「E8」である。マイコンのオンチップデバッグ機能に対応したエミュレータだ。クイックスタートガイドは、ユーザーが初めにすべき事柄を説明したパンフレット(カラー印刷した紙)である。説明の指示通りにパソコンを操作することで、準備動作を確実に実行できる。
こういった配慮はいずれも、マイコンの扱いにまだ慣れていないユーザーには有り難い。エミュレータを選ぶ手間は少なからず面倒であるし、分厚いマニュアルをひもとくのも心理的には抵抗がある。企業の技術者だけでなく、大学や高専などの学生でも手軽にマイコンに触れることができる。 |
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CPUボードにはフラッシュメモリ内蔵マイコン(フラッシュマイコン)、エミュレータ接続用コネクタ、液晶ディスプレイモジュール接続用コネクタ、ユーザースイッチ、ポテンショメータ、発光ダイオード(LED)、外部拡張基板用ヘッダ、直流電源用コネクタ、マイコンピンヘッダなどが搭載されている(写真2)。ここで、外部拡張基板用ヘッダは、マイコンの機能別にピンをまとめており、マイコンを変更しても外部拡張基板を共用しやすくしてある。例えばアナログデジタル変換(A-D変換)入力ピン、タイマー出力ピン、ポート出力ピンといった機能である。
CD-ROMには、マイコンの評価に必要なソフトウエアやマニュアルなどが収納してある。統合開発環境「High-performance Embedded Workshop」をはじめ、コンパイラ(無償評価版)、フラッシュメモリ用プログラマ「Flash Development Toolkit」(無償評価版)、ユーザーズマニュアル、チュートリアルマニュアル、クイックスタートガイド、サンプルコード、マイコンのハードウエアマニュアルが収められている。インストーラはすべてのソフトウエア、マニュアルを一度にインストールする機能を備えており、ソフトウエアを1個ずつインストールする場合に比べてインストールの手間を省けるようになっている。 |