こうしたニーズから登場したSH/Tinyは、32ビットのCPUコアであるSH-2を搭載し(図3)、最大動作周波数50MHzで65MIPSという高速処理性能を実現している。これによって、モータの高効率制御に必要となるベクトル演算の高速実行が可能となった。また、センサレス駆動における磁極の位置推測計算も高速で実行できるため、センサレス駆動による低コスト化にも対応できる。
少ピン化を図りながら、DCブラシレスモータや三相インダクションモータなどを高精度に制御するための機能も搭載している。たとえば、三相PWM(Pulse Width Modulation)出力が可能なマルチファンクションタイマパルスユニット2(MTU2)によって、三相モータ駆動に必須となるPWM波形の生成やセンサ系の検出が可能となる。
MTU2は、モータ電流検出のためのADコンバータを搬送波に同期して任意のタイミングで自動的に起動させられるため、CPU負荷を低減でき、ブラシレスDCモータの1シャントベクトル制御も可能になる。 |
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また、少ピンでありながら8チャネルの16ビットタイマを内蔵しており、16本のPWM出力を得ることができる。2ユニットの高速ADコンバータやシリアルインタフェースなどの豊富な周辺機能も内蔵している。
フラッシュメモリは、常時1サイクル(20ns)でアクセス可能な高速フラッシュメモリを搭載した。また、50MHzの高速動作ながら、白物家電で多い5V単一電源動作としており、システム基板の電源回路を容易にかつ安価に設計することができる。
SH/Tinyシリーズは、少ピン、小型パッケージならではの使い勝手の良さと、SH-2コアによる高速性を兼備したTinyマイコンとして、新たな分野を切り拓いてくれることだろう。 |