企業の名古屋移転も予想以上の早さで進んでいる。トヨタは海外営業部門を2006年に東京から名古屋に移すし、ソニーやセイコーエプソンも、物流の中心を中部国際空港に移すことを検討中という。名古屋駅前には超高層インテリジェントビルが立ち並び、ここへの企業誘致も進んでいる。新幹線も名古屋で下車する人が明らかに増えた。
中部国際空港はトヨタを中心とした民間企業が積極的に関与した空港であり、次世代の産業技術やライフスタイルが創造・発信される中部臨空都市構想「エアフロント・シティ」の中核を成す。華やかな国際空港という側面を持ちながら、地域の製造業を活性化する総合物流基地でもある。広大な物流センターに隣接し、24時間貨物便の離発着が可能で、高速道のランプや積み出し港も併設するなど、産業インフラ機能を重視している。本エリアと空港敷地内の貨物取扱施設用地は、保税面、貨物ハンドリング面等において一体的に環境を構築することで、フォワーダーおよびトラック業者、倉庫業者等の関連物流業者の効率的な事業環境を提供している。
また、ワンサイト・コンセプトと呼ばれる考え方に基づき、空・陸・海にまたがる総合的な物流サービスが展開できるよう関連インフラを整備している。成田や関空に比べて飛行機の着陸料金が安価であるなど、コスト的にも産業インフラとして競争力が高い。旅客の面でも、国際線と国内線が同じフロアにあり、乗り換え時間が日本一短いなど、常識にとらわれない大胆な発想が活かされている。
その内部は、空港という独特なシチュエーションを活かし、テーマパーク的要素を含んだ面白い作りとなっている。飛行機を見ながら入浴が楽しめる展望風呂やボディケア・エステは従来の空港では考えられなかった施設であり、さらに、日本情緒溢れる宿場町をイメージした「ちょうちん横丁」や、ヨーロッパの街並みを意識したという「レンガ通り」などが広がるエンターテイメント空間は、大型テーマパークの様相である。ターミナル施設としては初出店の石鍋裕シェフによる人気フレンチレストラン「クイーン・アリス」などなど、大型テーマパーク顔負けのエンターテイメント空間となっている。 |